アドバイザーのみなさまは、どのような顧問先にfreeeをおすすめされていますか?
「そもそも社長がクラウド会計に興味があった」
「インターネットバンキングをやっていたので...」
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実際のところ、「どんな顧問先にfreeeをおすすめすべきか?」という基準は明確化されておらず、なかなか導入が進まないというアドバイザーさまも、多いのではないかと思います。
また、こんな声もよく耳にします。
「うちの顧問先はインターネットバンキングの契約が難しいところが多いから、freeeを導入してもねぇ...」
はたして、freee導入に向いているのは、インターネットバンキングを契約している顧問先だけなのでしょうか?
目次(もくじ)
2-1-1. 「通帳データ化サービス」で、インターネットバンキング利用が困難でも自動化は実現できる
2-1-3. 領収書データ化サービスで現金の帳簿付けも自動化
2-2-1. 出力データをfreeeにインポートすれば債権の計上が楽に
2-3-1. freeeに一元化することで、転記ミスを防ぎ効率化
2-4. 複数拠点・店舗があり全体の数字がまとまるまでに長時間必要
2-4-3. コメント活用&仕訳を承認制にし、チェック作業を楽に
2-5. レジアプリ・決済アプリを導入している、導入を検討している
2-6. 支払作業に多くの工数がかかっている(振込依頼書に手書きetc.)
2-6-1. 買掛レポート→全銀ファイル出力で支払い作業が効率化
2-7-1. クラウドなら場所を問わず業務でき在宅・遠隔ワーク可能
2-8-1. 会計の知識がなくてもOK!freeeなら採用の間口広がる
2-8-2. クラウドなら場所を問わず業務でき、地域にとらわれず採用可能
1. 顧問先にfreeeをおすすめするメリットは?
そもそも、アドバイザーの皆さまにとって、顧問先にfreeeを導入するメリットとはなんでしょうか。
自計化している顧問先の会計ソフトをfreeeに変えると、確かに顧問先側はそれで業務効率がアップするかもしれない。でも結局事務所に入ってくるお金は変わらないし、事務所側にうまみはない。
そう思っていませんか?
1-1. 新たなキャッシュポイントとなる
顧問先にfreeeを導入する際に重要なのは、freee導入支援業務を新たなキャッシュポイントとして据えることです。例えばあるfreee5つ星アドバイザーさまは、「バックオフィス業務改善コンサルティング」として、freeeの初期設定やコンサルティングフィーとして1万円/時の報酬を得ており、freee導入支援業務を税務顧問報酬以外の新たな収益源として確立されています。バックオフィス業務改善支援は、普段から経理・お金の流れを知っている会計事務所だからこそできるもの、とも言えます。なかなか外部の業者がスポットで請け負おうとしても信頼を勝ち取るのは難しいものです、ここのニーズをキャッチし、事務所の新たなキャッシュポイントとしていきましょう。
1-2. 新規顧客開拓につながる
リアルタイム経営に興味がある会社や、スタートアップ企業中心に、ユーザー側のクラウド会計へのニーズは高くなってきています。とはいえ、freee対応可能な税理士はまだ多くはない状況です。とあるクラウド会計専門事務所は、新規問い合わせが殺到し3ヶ月対応待ちの状態が続いているそうです。freeeの導入支援ができることは、事務所の大きな強みとなり、新規顧客の開拓にも繋がります。
1-3. 顧客との信頼関係がUP
バックオフィス業務改善といっても、最初はフィーをもらうのは難しいかもしれません。しかし、税務会計の範囲にとどまらず、経理業務に関する相談もできる税理士というのは頼もしく、さらなる信頼関係の構築が見込めます。顧問料の低下が進む中、より付加価値の高いサービスを提供することで、高単価高収益の事務所経営にスライドしていくことができます。
2. freeeを顧問先に導入する際、何が導入のフックとなるか?
それでは実際に、どのような顧問先にfreeeをおすすめしていくべきか、見ていきましょう。下の図で挙げられるように、インターネットバンキングの利用有無にかかわらず、様々なポイントが導入のフックとなります。
2-1. 現金・預金・クレカ取引が多数
現金、預金やクレジットカードでの取引が多い顧問先は、freeeの「自動で経理」を使って帳簿付けを自動化していくことができます。ここでのポイントは、必ずしもインターネットバンキングの契約をしている必要はないという点です。
まだ「自動で経理」を使いこなせているか不安...という方は、アドバイザーガイドでもう一度活用のポイントをおさらいしてみてください。
2-1-1. 「通帳データ化サービス」で、インターネットバンキング利用が困難でも自動化は実現できる
アドバイザーさま向けのサービスで「通帳データ化サービス」があるのはご存知でしょうか。「通帳データ化サービス」は、預金通帳の画像データをfreeeにアップロードしていただければ、弊社側でデータ化をおこなうアウトソーシングサービスで、インターネットバンキングを持たない顧問先の仕訳自動化も実現できます。
こちらのサービスをご利用頂くことで、インターネットバンキングの契約に消極的な顧問先でも、インターネットバンキング利用時と同様に「自動で経理」をご利用頂けます。
2-1-2. レシートをスキャナやスマホで取り込み帳簿付け
現金払いが多い場合、レシートや領収書をスキャナやスマホで取り込み帳簿付けをする機能が活用できます。スキャナがある顧問先なら、大量のレシートをまとめてスキャンし、「連続取引登録」を使って高速に帳簿付けをすることができます。もしスキャナがなくても、スマートフォンカメラでレシートを撮影し、freeeに取り込んで帳簿付けをすることもできます。
この機能では、日付や金額はfreeeのOCR機能が読み込んで自動入力してくれるので、いちいち証憑を見ながら入力する必要はありません。また、勘定科目や取引先などの仕訳情報も、利用していくほどにAIが学習し、自動で推測するようになります。
レシートをスキャナやスマホで取り込み帳簿付けする方法をおさらいしたい方は、アドバイザーガイドをご参照下さい。
2-1-3. 領収書データ化サービスで現金の帳簿付けも自動化
freeeのサービスで、「領収書データ化サービス」が新しくリリースされます。こちらは、領収書の日付・金額・取引内容をfreeeが明細化するアウトソーシングサービスで、現金払いについても「自動で経理」を使った自動帳簿付けが実現できるサービスです。
「領収書データ化サービス」の料金など詳細については、こちらをご確認ください。
2-2. 販売管理ソフトを利用中
記帳内容をチェックする際に、顧問先から売掛台帳等を入手することは多いと思います。そのとき、紙に印刷したものやpdfでデータをもらっていませんか?会社側は、その元データを何で作成しているのでしょうか。確認すると、販売管理ソフトやエクセルで管理している会社がほとんどです。
2-2-1. 出力データをfreeeにインポートすれば債権の計上が楽に
ほとんどの販売管理ソフトは、データ出力機能がついていますので、csv形式でデータ出力をしてみましょう。そのファイルをfreee用に少し加工してエクセルインポートすれば、毎月の売掛金計上作業は大きく効率化されます。エクセルインポートの方法は、アドバイザーガイドをご確認下さい。
また、もしも顧問先が、その販売管理ソフトの毎年の保守料負担に悩んでおられたり、契約更新が迫っている場合には、思い切ってfreeeへの切り替えを提案してみましょう。freeeなら月額1,980円からの会計freee利用料の内で、通常の販売管理ソフトと同程度な個別債権管理が可能です。
freeeを使った債権管理を復習したい方は、アドバイザーガイドをご参照下さい。
2-2-2. 債務側も同様
在庫・仕入管理ソフトを導入している場合も同様です。管理ソフトからcsv形式でデータを出力し、freeeに取り込みましょう。
2-3. 業務ツールが複数
2-3-1. freeeに一元化することで、転記ミスを防ぎ効率化
現場では、各営業がエクセル等で見積書や納品書を作成...経理は、現場からあがってきた納品書をもとに、販売管理ソフトに売上情報を入力...請求書作成ソフトやエクセルで請求書を作成し発行...通帳を見ながら入金確認をし、会計ソフトに仕訳を入力...このように、業務ごとに分断されたツールを使用し、社内で同じ情報を何度も何度も業務ツールに入力している、というケースはよくあります。
freeeなら、複数ある業務ツールを一元化し、同じ情報を重複入力することなく、オールインワンで経理業務を行うことが出来ます。
<従来>
<freee導入後>
2-4. 複数拠点・店舗があり全体の数字がまとまるまでに長時間必要
2-4-1. クラウドなら各拠点・店舗で直接入力可能
複数拠点・店舗があり、各拠点から領収書や請求書を本社が回収するのに時間を要していたり、拠点間で書類を郵送・メールでやりとりするのに手間がかかっている顧問先はありませんか?
freeeなら、拠点・店舗ごとに担当者がfreeeに直接入力ができるため、リアルタイムで会社の数字を把握することができます。
2-4-2. 閲覧・編集権限を設定可能
freeeは、ユーザーごとに細かく権限を設定できるため、拠点・店舗ごとに閲覧・編集できる範囲を設定することができます。
関連するアドバイザーガイド
2-4-3. コメント活用&仕訳を承認制にし、チェック作業を楽に
仕訳入力は承認制にすることができるため、会計に不慣れな担当者に直接入力をしてもらうのが不安な場合も、安心です。さらに、コメント機能を使えば、いちいち電話やメールで内容を確認する必要はありません。複数拠点・店舗がある場合には、クラウド会計を使った業務効率化を提案しましょう。
関連するヘルプページ
2-5. レジアプリ・決済アプリを導入している、導入を検討している
2-5-1. データをfreeeと連携し、売上計上を自動化
飲食店などで、レジアプリや楽天ペイなどの決済アプリを導入している場合、freeeと連携することで売上データをfreeeに取り込み、自動で帳簿付けをすることができます。
関連するヘルプページ
2-6. 支払作業に多くの工数がかかっている(振込依頼書に手書きetc.)
2-6-1. 買掛レポート→全銀ファイル出力で支払い作業が効率化
毎月の支払先が多く、振込依頼書を手書きで記載している等、支払い作業に多くの工数がかかっている顧問先はありませんか?
こうした支払い作業も、freeeを使えば効率化が可能です。「買掛レポート」には、全銀振込ファイルをワンクリックで作成できる機能があります。インターネットバンキングを契約していれば、全銀振込ファイルをインターネットバンキング上にアップロードするだけで支払い作業が完了します。また、三菱UFJ銀行などの一部の銀行では、インターネットバンキングにログインする必要すらなく、freeeから直接振込も可能です。
関連するヘルプページ
インターネットバンキングにデータを連携して振込を行う(総合振込・振込連携)
2-7. 新しい働き方への対応が必要
2-7-1. クラウドなら場所を問わず業務でき在宅・遠隔ワーク可能
近年、「働き方改革」が話題となっています。より柔軟な働き方が求められる中、「オフィスに出社し9時から17時まで働く」という、従来型の働き方の選択肢のみでは、優秀な人材の確保は難しくなるかもしれません。この点freeeなら、時間や場所を問わずに業務が可能です。在宅や遠隔で働きたいという、従業員の新しいニーズにも柔軟に対応可能です。そうした新しい働き方に向き合う姿勢のある顧問先には、積極的にfreeeをおすすめしていきましょう。
2-8. 経理担当者が雇えない・代替わりに直面
2-8-1. 会計の知識がなくてもOK!freeeなら採用の間口広がる
経理担当者が雇えない、そろそろ担当者が定年を迎える、など、経理担当者の雇用に関する悩みを抱える顧問先も多いと思います。従来のように、採用条件に「簿記」を掲げていても、人材は集まりにくくなっている、という声も多くあります。
freeeなら、会計の知識がなくても記帳ができるように設計されていますので、採用の間口を広げることが出来ます。
2-8-2. クラウドなら場所を問わず業務でき、地域にとらわれず採用可能
人手不足から、地元での採用に悩んでおられる会社も多いのではないでしょうか。freeeなら、場所を問わずクラウドで業務ができるため、地域にとらわれない採用が実現できます。
3. まとめ
以上、freee導入のフックとなるポイントを見てきました。下記にチェックリストとして一覧にしておりますので、事務所内でfreee導入先をリストアップする際など、ぜひご活用ください。
freee導入先選定チェックリスト
項目 |
チェック |
現金・預金・クレカ取引が多数 |
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販売管理ソフトを利用中 |
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業務ツールが複数 |
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複数拠点・店舗があり全体の数字がまとまるまでに長時間必要 |
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レジアプリ・決済アプリを導入している・導入を検討している |
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支払作業に多くの工数がかかっている(振込依頼書に手書きetc.) |
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新しい働き方への対応が必要 |
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経理担当者が雇えない・代替わりに直面 |
事業所の設定など、顧問先様への導入の流れについては以下の記事をご参照ください。
著者紹介
著者:竹市会計事務所 竹市真由香(税理士・MBA)
慶應義塾大学経済学部卒。昭和44年創業、老舗会計事務所の3代目税理士。自所内業務にfreeeを導入し、2年間でおよそ100%の業務置き換えを達成。クラウド会計専門税理士として、中小企業のデジタル変革をサポートするほか、各種セミナーや執筆活動にも取り組んでいる。
HP: https://takeichi-zei.com/
Twitter: https://twitter.com/mayuca317
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