この単元はfreee会計を本格的に使い始めるアドバイザーのみなさまに向けて、記帳から申告までの基本的な操作を習熟いただける内容になっています。
構成は作業の流れに沿って「初期設定編」「記帳準備編」「記帳作業編」「月次チェック・修正編」「決算・申告編」に分かれているので、順を追って学習していきましょう。
今回は、記帳を始める前に必要な事業所の初期設定の概要をご案内します。
各機能の具体的な操作方法は、以下各項目に機能詳細ページのリンクがございますので、あわせてご確認ください。
1.アドバイザーアカウントが発行されたら最初にやること
1-1.事業所の設定
1-2.従業員の招待
2.顧問先の事業所の作成について
2-1.すでに顧問先がfreeeを利用している場合
2-2.会計事務所が新たに顧問先の事業所を作る場合
2-3.事務所のスタッフに顧問先を割り当てる方法
2-4.事業所の切り替え方法
3.顧問先ごとの事業所設定を行う
3-1.基本情報の設定
3-2.消費税・減価償却方法などの設定
3-3.勘定科目・摘要の設定
4.会計データ移行サービスの利用方法
1.アドバイザーアカウントが発行されたら最初にやること
freee認定アドバイザーになると、アドバイザー専用の事業所である「アドバイザーアカウント」が発行されます。
アドバイザーアカウントでは、会計事務所の所員の登録や顧問先の管理、デモ用事業所の作成など、
アドバイザー特有の機能を利用することができます。
まず最初に、アドバイザーアカウントが発行されたらやるべきことを押さえましょう。
1-1.事業所の設定
アドバイザーアカウントは、ログインすると画面右上に「認定アドバイザー」と表示されます。
メニュー「設定」→「事業所の設定」→「基本情報設定」タブを開き、事業所名や住所、
連絡先の入力を行います。ここで入力した情報は、あとからいつでも変更が可能です。
1-2.従業員の招待
自社に複数のスタッフを抱えている場合は、その方をアドバイザーアカウントに招待します。
招待することで、スタッフの方も認定アドバイザーとしてfreeeを利用できるようになります。
招待は、「顧客管理」→「メンバー一覧」から行うことができます。
権限など細かい設定の方法は、こちらのページをご参照ください。
また、記帳代行プランを契約している場合は、招待後にIDの割り当てを行います。
「設定」→「記帳代行プラン管理」から割り当てができますので、記帳代行プランで
入力操作を行う方のメールアドレスに割り当てを行いましょう。
割り当ての操作手順は、こちらをご参照ください。
- 認定アドバイザーにはアドバイザー専用のfreee事業所である「アドバイザーアカウン
ト」が発行される - アドバイザーアカウントでは顧問先の管理やデモ事業所の作成などアドバイザー特有の機能を利用できる
- アドバイザーアカウントに自社スタッフを招待することで、スタッフも認定アドバザーとしてfreeeを利用することができるようになる
2.顧問先の事業所の作成方法について
アドバイザーアカウントの設定が完了したら、freeeで記帳を行う顧問先の事業所を追加していきましょう。
2-1.すでに顧問先がfreeeを利用している場合
顧問先がすでにfreeeを利用している場合、顧問先から招待を受けることで記帳や登録内容のチェック
を行うことができます。アドバイザーアカウントの「顧客管理」→「freee顧問先管理」を開き、
「招待依頼メールを送る」から顧問先に招待依頼メールを送ることができます。
顧問先側での操作方法は、こちらの既存顧問先との連携方法に記載がありますので、ご参照ください。
2-2.会計事務所が新たに顧問先の事業所を作る場合
会計事務所側で顧問先の事業所を作成する場合は、メニュー「顧客管理」→「顧問先管理freee」→「事業所を新規登録」から操作します。
※記帳代行プランをご利用の場合は、作成方法が異なります。
詳しい手順はこちらのマニュアルをご参照ください。
「事業所を新規登録」をクリックし、顧問先の事業所名や法人/個人の選択など必須項目を入力の上「追加」をクリックすると事業所が作成されます。
事業所作成後は、メニュー「設定」→「メンバー招待・権限管理」から顧問先を招待することができます。
詳しい操作方法はこちらのヘルプページにも記載がありますので、ご参照ください。
2-3.事務所のスタッフに顧問先を割り当てる方法
1つの顧問先につき、複数のスタッフで記帳などを行う場合は、担当のスタッフを顧問先の事業所に追加する必要があります。
顧問先の事業所ごとにスタッフを招待することもできますが、アドバイザーアカウントの「顧客管理」→「メンバー一覧」からであれば、複数の顧問先にまとめて招待追加することができるのでおすすめです。
詳しい操作方法はこちらの記事をご確認ください。
2-4.事業所の切り替え方法
作成した顧問先の事業所は、freee会計の画面右上に表示されている事業所名から切り替え可能です。カーソルをあわせると他の事業所が表示されるので、該当の顧問先の事業所名をクリックすると切り替わります。
記帳などを行う際は、画面右上の事業所名が正しく選択されているか必ず確かめましょう。
また、事業所の切り替えは顧問先管理freeeからも行うことができます。
アドバイザーアカウントから「顧客管理」→「freee顧問先管理」を開くと、追加した顧問先が一覧として表示されます。
各行の「サービス連携」から「freee会計」をクリックすると、該当の顧問先の事業所に切り替えることができます。
freee顧問先管理では、他にも顧問先の詳細管理や業務管理機能などが搭載されています。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
- すでに顧問先がfreeeを利用している場合は、顧問先から招待を受けることで記帳や登録内容のチェックを行うことができるようになる
- 顧問先がfreeeを利用していない場合は、会計事務所がfreee顧問先管理から新たに事業所を作成することができ、作成した事業所にはあとから顧問先を招待することができる
- 1つの顧問先につき複数のスタッフで記帳を行う場合は、スタッフも顧問先の事業所に追加する必要がある
- 顧問先の切り替えは、freeeの画面上もしくはfreee顧問先管理から行うことができる
3.顧問先ごとの事業所設定を行う
次に、顧問先ごとに事業所の基本設定を進めて行きましょう。
「設定」→「事業所の設定」を開くと5つのタブが表示されますので、設定したい内容に応じてタブを選択し、設定を行います。
3-1.基本情報の設定
「基本情報設定」には、事業所作成時に入力した事業所名や電話番号などが反映されていますので、事業所の住所等その他の項目を設定します。
ここで設定した情報はfreeeで作成できる請求書や決算書の表示内容にも反映されます。
また、設定した内容はあとからいつでも変更することができます。
3-2.消費税・減価償却方法などの設定
「詳細設定」では、減価償却方法(月次償却/年次償却)や消費税の課税方式(免税/課税)などの設定を行います。
各項目はプルダウンで選択することができますので、当てはまるものを選択し保存します。
項目ごとの詳細はこちらをご参照ください。
3-3.勘定科目・補助科目・摘要の設定
必要に応じて、freeeにあらかじめ登録されていない勘定科目の追加や、摘要の設定を行います。
勘定科目の設定や追加は、「設定」→「勘定科目の設定」から行います。
登録済みの勘定科目の設定を変更したい場合は、各勘定科目の行をクリックし編集画面から操作を行います。
新たに勘定科目を追加する場合は、「+新しい勘定科目を登録」から個別に行うか、csv形式でインポートを行うことができます。
これまで使用していた会計ソフトの勘定科目の一覧を取り込む場合などは、インポート機能を利用しましょう。
インポートでは、勘定科目の新規追加の他、あらかじめ登録されている勘定科目の設定を一括で上書きすることも可能です。
例えば、freeeでは初期値で弥生会計と同一の勘定科目コードが設定されておりますので、使い慣れたソフトのコードに一括で変更したい場合などに活用いただけます。
勘定科目の設定はこちらの記事でも詳しく説明していますので、ご参照ください。
補助科目や摘要の設定は、「設定」→「取引先の設定」や「品目の設定」から行います。
勘定科目の設定と同様に個別の登録とインポートでの登録が可能です。
詳しい操作方法はこちらの記事をご参照ください。
- 「基本情報設定」の内容はfreeeで作成する請求書や決算書の表示内容にも反映される。
- 詳細設定では減価償却方法や消費税の課税方式の設定などを行うことができる
- 勘定科目や補助科目・摘要の設定では個別での追加の他、インポートで追加や上書きを行うことができる
4.会計データ移行サービスの利用方法
最後に期首残高などのデータ設定を行いましょう。
弊社では、顧問先のデータについて1顧問先様につき1回、最大1期分のデータ移行サービスを無償で提供しております。※本サービスは制度会費をお支払いの方のみご利用いただけます。
freeeには他社会計ソフトからデータを移行するためインポート機能もご用意していますが、
Excelの加工が必要だったり、会計ソフトにcsvでデータを流し込むご経験がないと多少扱いが難しい場合があるため、データ移行サービスのお申し込みをおすすめしています。
詳しい設定内容やお申込み方法はこちらをご参照ください。
初期設定の流れは掴めましたか?
事業所の作成や従業員招待などはこれから何度も出てくる操作になるため、しっかり手順を押さえましょう!
▶1-1-2『事業所を作成する ①:顧問先がすでにfreeeを使っている場合』に進む
監修者紹介
監修:竹市会計事務所 竹市真由香(税理士・MBA)
慶應義塾大学経済学部卒。昭和44年創業、老舗会計事務所の3代目税理士。自所内業務にfreeeを導入し、2年間でおよそ100%の業務置き換えを達成。クラウド会計専門税理士として、中小企業のデジタル変革をサポートするほか、各種セミナーや執筆活動にも取り組んでいる。
HP: https://takeichi-zei.com/
Twitter: https://twitter.com/mayuca317
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