基本概念編では、freeeの仕組みや記帳方法の種類についてお話ししました。
おさらいすると、freeeには大きく分けて4つの記帳方法があり、インターネットバンキングの利用有無や受領している証憑などによって相性のいい機能が異なります。
今回は、実際に記帳作業に進むにあたり、どのようなデータの準備や作業が必要になるのかをケース別に紹介していきます。
基本概念編でも触れましたが、freeeで業務効率化するには「いかに手入力をなくし自動化するか」が大きなポイントとなります。
記帳を自動化するためには事前準備がとても大切になりますので、ここでしっかり押さえましょう。
1.銀行やクレジットカードのインターネットサービスを使っている場合
1-1.freeeとインターネットサービスの同期を行う
1-2.インターネットサービスの明細csvデータをfreeeに手動で取り込む(明細アップロード)
2.銀行やクレジットカードのインターネットサービスを使っていない場合
2-1.通帳・領収書データ化サービスを契約している場合
2-2.通帳・領収書データ化サービスを契約していない場合
2-2-1.Excel出納帳のデータを取り込む
2-2-2.現金払いのレシート類をスキャンしてfreeeに取り込む
1.銀行やクレジットカードのインターネットサービスを使っている場合
顧問先が、預金口座やクレジットカードのインターネットサービス(以下IB)を契約している場合、freeeとの連携で、IB上の入出金情報をfreeeに取り込み帳簿付けを行うことができます。
このIBとfreeeを連携し入出金明細を取得することを「同期」とよびます。
IBとfreeeを同期するメリットとして、これまで通帳や紙の明細から手打ちで転記していた入出金明細が、自動で取り込まれるため、入力ミスや確認作業の削減が見込めます。
さらに、取り込んだ明細の情報は「自動で経理」機能で仕訳内容をルール化することにより会計処理が自動化されるため、経理業務を大きく効率化できます。
特に動きの多い銀行やクレジットカードに関しては、できるだけ同期機能の利用がおすすめです。
1-1.freeeとインターネットサービスの同期を行う
インターネットサービスとfreeeを同期する場合は以下の流れで設定を行います。
- 同期する銀行口座やクレジットカードをfreee上のメニュー「口座」から登録します。
- IBのログイン情報をfreeeに設定します。
- 設定が完了すると、IBの入出金情報がfreeeに取り込まれます。
詳しい同期方法はこちらの記事に詳細がありますので、ご参照ください。
1-2.インターネットサービスの明細csvデータをfreeeに手動で取り込む(明細アップロード)
多くの銀行やクレジットカードでは、入出金情報を明細ファイルとしてダウンロードできます。
顧問先の希望などでIB契約しているが同期機能を利用できない場合は、ダウンロードした明細をfreeeに取り込むことで、同期時と同様に自動で経理機能をご利用いただけます。
この明細をfreeeに取り込む機能を「明細アップロード」とよびます。
明細アップロードはIBからダウンロードした明細の他、Excelで作成した出納帳の取り込みにも対応しています。
詳しい操作方法はこちらの記事をご参照ください。
- freeeとIBを連携し入出金明細を取り込むことを「同期」とよぶ
- 取り込んだ明細は「自動で経理」で仕訳内容をルール化することで会計処理を自動化できる
- freeeとIBを同期できない場合でも、IBからダウンロードした明細ファイルを「明細アップロード」機能でfreeeに取り込むことで、同期時と同様に自動で経理を利用できる
2.銀行やクレジットカードのインターネットサービスを使っていない場合
顧問先がIBを利用していない場合でも、通帳・領収書データ化サービスなどのアウトソーシングサービスや、出納帳のアップロード機能の利用で、IB利用時と同様に自動で経理機能をご利用いただけます。
契約しているサービスによって必要な操作が異なるため、それぞれのケースに分けてご案内していきます。
2-1.通帳・領収書データ化サービスを契約している場合
通帳・領収書データ化サービスは、預金通帳や領収書の画像ファイルをfreeeにアップロードすることで、freee側でデータ化を行うアウトソーシングサービスです。
▼ 通帳データ化サービスの全体像
▼ 領収書データ化サービスの全体像
画像ファイルは明細としてデータ化されるため、IBを使っている場合と同じように自動で経理に利用が可能になります。
現預金の動きが多いが、IBを利用していない顧問先が多いという場合は、通帳・領収書データ化サービスの利用がおすすめです。
詳しいご利用方法は、以下のページでご確認ください。
また、新たに通帳・領収書データ化サービスの契約をご希望の場合は、導入支援担当に直接、もしくは以下のフォームよりお問い合わせください。
- 通帳・領収書データ化サービスを契約していれば預金通帳や領収書のデータ化をfreeeに
アウトソースでき、IBを契約していない顧問先でも自動で経理を利用可能になる。
2-2.通帳・領収書データ化サービスを契約していない場合
2-2-1.Excel出納帳のデータを取り込む
顧問先や会計事務所にてExcelの出納帳を作成している場合は、1-2.でご紹介した「明細アップロード」機能を利用することで、同期時と同様に自動で経理をご利用いただけます。
Excelの出納帳に「日付」「金額」「摘要」の情報が含まれていれば、並び順などの形式に制限はありませんが、こちらのページにサンプルファイルもご用意していますので、ご利用ください。
2-2-2.現金払いのレシート類をスキャンしてfreeeに取り込む
現金払いが多い場合は、領収書などの証憑をスキャナやスマホでfreeeに取り込み、その画像を見ながら帳簿付けできる「ファイルボックス」機能をご利用いただけます。
この機能では、日付や金額など一部の情報をfreeeのOCR機能が読み込んで自動入力するため、証憑を見ながら全ての項目を入力する必要がなくなります。
ファイルボックスへの取り込み方法はこちらをご参照ください。
※この機能では、取り込んだ画像ファイルを自動で経理で処理することはできませんので、ご注意ください。
- Excelで出納帳を作成している場合は、明細アップロード機能を利用することで同期時と同様に自動で経理を利用できる
- ファイルボックス機能では、スキャナやスマホからfreeeに取り込んだ証憑の画像を見ながら帳簿付けを行うことができる
- ファイルボックスでは日付や金額などの情報をOCR機能が読み込み自動入力するため、証憑を見ながら全ての項目を入力する必要がなくなる。
記帳を始める前に必要な作業の流れは掴めましたか?
準備が完了したら、次はいよいよ実際の記帳作業です!
記帳作業の一連の流れを把握したい方は、【必読】freeeでの記帳の流れを知るをご確認ください。
▶1-2-2『インターネットバンキング等と連携する(預金/クレカ)』に進む
監修者紹介
監修:竹市会計事務所 竹市真由香(税理士・MBA)
慶應義塾大学経済学部卒。昭和44年創業、老舗会計事務所の3代目税理士。自所内業務にfreeeを導入し、2年間でおよそ100%の業務置き換えを達成。クラウド会計専門税理士として、中小企業のデジタル変革をサポートするほか、各種セミナーや執筆活動にも取り組んでいる。
HP: https://takeichi-zei.com/
Twitter: https://twitter.com/mayuca317
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